八十八段 春の奈良・京都の催しを巡る
2014年5月
連休の前の好日に2日に渡って奈良・京都で催されている
展示会を巡った(館内は全て撮影禁止の為掲載不可)
1日目
国立奈良博物館は久しぶりである
毎年の正倉院展ではよく並んだものであるが
現在「鎌倉の仏像」展を開催中(6月1日まで)
http://www.narahaku.go.jp/exhibition/special.html
鎌倉時代の仏像は写実的で力強く 世界でも最高峰だと思う
尚 築120年の仏像館が改修の為9月から1年半休館となる
公園の楽しみは鹿である


博物館と鹿
本当にかわいい目をしている
いくら見ていても飽きない
世界を回って野生の鹿や猿・リスはよく見るが
こんな形で鹿と接することができる所は他にあるのだろうか
人を自分と同じ仲間のような目で見る
しかし人は
こんな信頼を破って突如銃や刀で堵殺する
(数年前ここの鹿が数頭堵殺され店頭で売られていた事件があった)
牛や豚・鳥・駱駝・馬・鹿
みんな食べられてしまうんだ
再建中の金堂 平成30年に完成とか
数年前に来たときに再建の寄付をした覚えがある
完成が楽しみである
奈良町を歩く

汗ばむような陽気
春が弱まってくる
2日目
知人から「四君子苑」紹介のメールが入った
初めて聞いた
なんでも個人の自宅の美術館で
年に2回(春と秋)宣伝も予告もしない
しかも開催は1週間ほど
しかも開催時間は1日4時間(11時~15時)
行けるのは最終日のしかも日曜日
しか無い
京阪電車出町柳から歩いて10分足らず
川原町通り今出の交差点を下がって50m
東に入って突き当たりの同志社大学女子寮
の隣が北村美術館
その並びに「四君子苑」がある
30分前に門前にと思ったら10時に着いてしまった
それと同時に中から70過ぎの男性が出てこられた
「11時からですか」と催促めいた質問をした
「今 開けます どうぞ」
と言って中へ招いてくれた
なんと1番乗りで入る
受付で北村美術館と合わせて2000円


四君子苑
写真撮影は一切(庭も含めて)できませんので
と受付で申し付けられる
http://kitamura-museum.com/access.html
庭が大きく見える執務室のソファーで少しお待ちください
とのこと
5~6分待つと2番客が来た
関東弁の同年代の夫婦
案内の若い女性と4人で館を巡る
この夫婦異常なほど造詣がある
よほど京都が好きらしい
畳の設えから網代天井や龍田石など
と
案内人と夫婦の会話を楽しむ
吉野の材木で財をなした人らしく
使われている木の材料は最高のものだろう
庭石は石棺や石棺のふた 全国の寺などから集めてきた
燈篭や宝塔や石仏 飛び石が心地よい感覚で並んでいる
母屋から続く茶室「珍讃蓮」から見る
池の風景のある空間
その感覚は言葉では伝えられない
行くしかない
借景大文字の見える座敷に座り 在りし日の主
の人と成りを聞く
1時間ほどの案内は終わり
自由観覧(暫し小宇宙を感じる)
2000円は全く惜しくない
隣の北村美術館に行く
2階の受付に行くとここからの撮影はOKと言う
稲穂垣
(40年ぶりに新調したという)
美術館には四君子苑で使われていた茶器などが展示
館を出て 川原町今出の交差点からタクシーに乗る
以前から行って見たかった「高麗美術館」に向かう
以外に遠かった
堀川を北山からさらに上がる鷹ヶ峰に行く道筋である
堀川沿いに美術館の研究所があり
その前で車を降り 西に30mほど入った北側にある
ここも撮影禁止
http://www.koryomuseum.or.jp/
在日朝鮮人が飲食業などで財をなし
個人が収集した白磁器や韓国の古い家具などが展示されている
祖国統一を願い 統一時代の「高麗」と命名したと
館内のビデオ

ここの館長はあの上田正昭さんなんだ
朝鮮の陶工の拉致問題もいわゆる慰安婦問題と同じように
立場によってニュアンスが変わる
以前三菱重工の長崎造船所の労組が
この朝鮮陶工の拉致の資料を集めていると知って
葉書でその写しをいただけるようにお願いしたら
丁寧に一部を送っていただいた
九州地方の陶磁器と拉致との関連を細かく
圧倒的に労組的立場で述べられていた
1時間ほど観覧してバスで京阪出町柳駅に戻る
バス停から橋を渡れば糺の森(ただすのもり)の入り口に近い



これも稲穂垣だろうか

人造美が取り巻く盆地でかすかに残った自然美
四君子苑とまた違った美しさがある
奈良春日山の原生林と鹿
この国は世界にまれに見る
ウマシクニだと思う
完