八十四段 スペイン3000kmの旅
(その2)


4日目
連泊は荷物出しが無いから楽である
今日は
グラダナからさらに東
英領ジブラルタルの近くの2つの町を訪れる
添乗員がここは滅多に行かないんですが
得ですねというところ
「ミハス」170km
「ロンダ」85km
「ロンダ」から「グラナダ」185km
440kmの走行

「ミハス」は地中海に面した別荘地
紫外線を跳ね返す白壁の家が並ぶ



「ミハス」までは山や海が交互する




地中海に面した山の中腹にある
ここから天気のいい日は対岸のモロッコが見えるらしい













左の2組の人達
カメラを向けるとちょっとはずかしかったのか
4人が大声で笑う笑う


「ロンダ」はまだ東の山手
ポルトガルに近いところ
13時に着いてレストランで昼食






ロンダの旧市街は2つに割れた岩山の上に建つ
その間を「ヌエボ橋」がつなぐ





ロンダはロンダ流闘牛の発祥地
開催の無い時は博物館になっている



街の真ん中に大きな河谷がある
それをつなぐ橋







こんな片田舎にもHONDAが



「ミハス」「ロンダ」すごく得した気分

18時グラナダに戻る
食事後20時30分
にロビーに集合
21時よりアルハンブル宮殿の近くの「洞窟フラメンコショー」に行く





フラメンコの演者数は日本がスペインに次いで2番目
ここには日本からの留学生も多いとか

洞窟を出ると目の前に「アルハンブラ宮殿」のライトアップ






市内はクリスマスムード一色

明日も又6時15分のコール
おやすみ

そうそうグラナダとは「ざくろ」の意だって

5日目

朝8時に荷物と共にバスに乗る
今日から北のマドリッドに向けて走る
グラナダから258km「セビージャ(セビリア)」
セビージャから「コルドバ」迄137km
395kmの走行



グラナダからセビリアのラ・スベガスには
オレンジに変わりオリーブとブドウ畑が続く
内陸部のより強い乾燥と気温差を表している

セビリアは人口70万
スペイン第4の都市
「カルメン」「セビリアの理髪師」「フィガロの結婚」でお馴染み



この街の街路樹には3万本のオレンジが並ぶ



カルメンが働いていたという設定のモデルとなった煙草工場
現在はセルビア大学法学部の校舎

バスを降りて「スペイン広場」に向かう
ローマにあるスペイン広場が有名だが
マドリッドにもある
ここは1929年に開催された万博会場として作られた
「アラビアのロレンス」「スターウオーズ」なのの映画のロケ地にされた







セビリアでもデモが

世界遺産⑦カテドラル(セビリア大聖堂)
に行く






街中オレンジであふれている




スペイン最大

サン・ピエトロ寺院(イタリア)セント・ポール(イギリス)に次いで
世界で3番目に大きいとされるキリスト教会

レコンキスタ(イスラムからの奪還)後100年かけて改築
イスラムとキリストの様式が混合した
いわゆる「ムデハル様式」である
先の「スペイン広場」もムデハルである
コロンブスの墓もここに移されている

スペイン人を見ているとどうも人そのものが
「ムデハル」のように思える
イスラムのムーア人とピレネー山脈以北の人々と掛け合わせると
あの黒い太いまつ毛と黒髪 鼻筋

身体的なことだけでなく発想とか感覚がゲルマン的ではないようだ
イスラムのシンメトリー(左右対称)に大きく反発するのも
ガウディーでありピカソである


 アルカサール宮殿

昼食は大聖堂の近くのレストランで魚料理




セビリアは闘牛の本場

これがどうもkantaには不思議でしょうがない
あれだけ敬虔な神の信者(87%)がいるのに
何故 生き物をあんなに残酷に殺せるかのか

闘牛は春から秋の期間に開催される
全国で600ヶ所の闘牛場があり 一回で6頭の牛を殺す
闘牛専用に飼育された獰猛なものを選んで
年間3万頭を殺す
殺した肉は硬いのでスープのだし用とか煮込み用に使う

旨く美しく殺すと殺した牛の片耳がもらえる
もっと素晴らしい殺し方をすれば両耳がもらえる
これは滅多にないことだそうで
もらったら翌日の新聞に写真入りで大きく報道される

実際にガイドがその新聞を持ってきていた
闘牛士が両耳をかざしていた

見物に行った日本人は噴出す血を見て
席を立つそうだ

ここにも砂漠の遊牧文化の臭いがする

しかし2012年 バルセロナなどカタルーニャ地方などでは 
全面禁止というのも出てきたがまだほんの1部である

グラナダ・ロンダ・セルビア・コルドバなどはまさに本場中の本場である
願わくば闘牛の力をサッカー場に集中してほしい

食後コルドバに向かう
コルドバは人口33万の中都市
ローマ時代やイスラム占領時代の建物が混在した歴史地区
が世界遺産⑧となっている









かつてのメスキータ=聖マリア教会
(メスキーターとはモスクのこと)




モスクの柱を利用したムデハル様式




 旧ユダヤ人街を歩く


「花の小径」




今夜はこの歴史地区の近く新市街のホテル




保養所のような清潔感のあるホテル
TVをつけてびっくり
ドラエモンがスペイン語をしゃべってる

明日はいよいよマドリッドに入る
いつもより1時間遅い出発らしい

おやすみ

6日目

9時出発
今日も走りますよ
コルドバから「ラ・マンチャ地域」で昼食280km
ラ・マンチャから「トレド」まで64km
トレドからマドリッドまで70km
合計414km
(因みに東京~名古屋が400km)

ラ・マンチャは「ドン・キホーテ」で有名な地域
本当に荒原と平原の繰り返し
(ラ・マンチャとは乾いた土地の意)
ヨーロッパ大陸がかつて海の底だったことを想像させる
現在はダムから水をひいている
今は一面のオリーブ(生産は世界1)とブドウ(収穫は世界1)畑



「ドン・キホーテ」(スペインではエル・キホーテ)の作者セルバンテスも立ち寄った
という宿で昼食





郷土料理というが美味しかった

2階に資料館がある




小説では宿で賊に襲われるところが出てくるが
ここがモデルかも
宿の近くの丘に「風車」があるので見に行く
地元の成功者が寄付して建てたもの






「ドン・キホーテ」
読んでいてももうひとつピンとこなかった

ガイドが
「ドン・キホーテは夢・希望でサンチョ・パンサとロシナンテは現実
を象徴しているのです」
と言っていた
なるほど そういう捉え方をして 
今この現地の状況と会わせて読み返せば理解し易いかも

お腹も膨れたところで期待の「トレド」へ



トイレ休憩所の前に
闘牛用の牛の牧場があった
血が見えにくいように全部黒牛である
実際につついて歯向かって来るものを引き出すという




世界遺産⑨「トレド」の全景



トレドは16世紀にマドリッドに変わるまで首都だった
2世紀にローマに征服されて以降 キリスト教
イスラム教 ユダヤ教が混在する独特な文化を形成するという




川を挟んで新市街がある
刃物・陶器・象嵌が特産物 なぜか日本刀も売られていた







サント・トメ教会
この教会入ったところにグレコ「オルガス伯の埋葬」
がおかれている
グレコの最高傑作として知られ
ピカソが最も尊敬する画家でもある
絵画のお気に入りの投票で長年ベスト3以下
になったことがないという
「モナリザ」はよく落ちるらしい


(ネットより)
先日地元で「グレコ展」にいったが
知らなんだな~





スペインの子供達は人懐こい
スケートをしている子達が写真を写せとと寄ってくる






落ち着いたいい街
ここから70kmでマドリッド
今晩から2日間の宿泊地
入ったのは20時過ぎ






ホテルに入る前にレストランで食事
今日は「イベリコ豚」がでるらしい
写真でぶら下がっているのがその豚



塩味が効いてなかなか旨い
イベリコ豚とはコルク樫の実だけを食べて育ったものを言う




2日間お世話になるホテルまずまず
明日は
「滅多にいかない」セゴビアの世界遺産見学日
おやすみ

7日目

今日は9時出発
午前中はマドリッド市内観光
昼食後96km北の郊外「セゴビア」見学
帰りは又96kmでマドリッド
合計192km
これで3000kmの旅は終わる

人口は325万
やはり市内は渋滞が多い
しかし数度のオリンピック誘致のため
道路を地下トンネルにしたり 大分緩和されたという
バルセロナがオリンピックをしたのにと
非常な対抗心があるらしい
それは仮に大阪が先にオリンピックを開催していたら
東京はどうするだろう

市内は緑に囲まれている
ヨーロッパでも1番多いらしい
(なんで「tokyo」なんかな ここでも・イスタンブールでもよかったのに)









「日西交流400年」を記して2013年7月6日 
記念式典に皇太子殿下が来られたオペラ座
「プラド美術館」の入口の前にある



スペインで発行された「日西交流400年記念銀貨」



世界でも有数の作品数を誇る「プラド美術館」
ここも人数制限で2班に別れ イヤホーン必須
カメラ禁止 手荷物検査有り ショルダーバック禁止
我らの班のガイドは日本人のおっちゃん
顔を見てびっくり「ダチョウ倶楽部の上島龍平」にそっくり
現地で絵描きをしているとか
アルバイトでガイドをしている

このベレー帽のおっちゃんがまた滅茶苦茶おもしろい
館内全員がイヤホーンだから静かなもの
我々の班だけゲラゲラ笑いっぱなし



例えば
ゴヤの「カルロス4世の家族」の肖像画
「これを見てみなさい 顔は性格を現していますよ
本来なら王様が真ん中なのにバカ殿は横にあり 嫁はんが真ん中いばってる
左のバカ息子(後のフィリップ7世 この時多くの植民地をなくした)
 これがまた性格が悪い 顔に出ていますね
その1人隣の顔を横に向けてる女
肖像画で顔を描いてないのは後にも先にもこれだけです
何故なら滅茶苦茶ブスなんです」

王様1人の肖像画ではゴヤのサインが逆さまに書いてある
「何故だと思います 王様はゴヤの絵が気に入らんと
ゴヤは追放され国外退去となった
その時の絵なんです
サインを反対に書くということは?
王様の顔にケツを向けて書くということです」



ゴヤ「我が子を食うサトゥルヌス」
この絵はゴヤの自宅の壁に描かれたもの
当時のスペインが国力を失っていく様を
自分の気持ちとして表したとされる



ゴヤ「1808年5月3日の銃殺」
ナポレオン軍との戦いでまさに銃殺されんとする
死ぬ直前の人間のそれぞれの表情を画いている
一番前で手を広げているのは
イエス・キリストだと言われている



ゴヤ「裸のマハ」
同美術館では「着衣のマハ」と隣り合わせに展示していた
当時肖像画として初めての全裸の作品となり 
モデルは誰だとか 今もなぞとされる

他に「ラファエロ」「アンジェリコ」「グレコ」「ベラスケス」
等々
絵画だけで7600点
彫刻・版画など多数
とてもとても半日では回れない

しかしやはり画家の目を通してみていくと絵も
面白い
あとの1班は普通のガイドブックのような説明だった
と聞いてラッキー




マドリッド王宮
現在王様はここには住んでいない
政府の公式行事などに使用される

この近くレストランで昼食
今日はチキンローストですぞ





さて食後は最後の世界遺産⑩のセコビアへ
人口6万の小さな町
マドリッドやトレドを守るため
ピレニーを超えてくる敵から
守る基地として発達した



スペインの新幹線



セゴビア城
小高い丘にある町の一番端に建つ城
これがディズニー「白雪姫」に出てくる城のモデルとなった



この城まで水を運ぶのに作られた「ローマ水道橋」
これを含んだ街全体が世界遺産となる




スペインはどこに行っても街角に
選別して捨てるゴミ箱が置かれている

ガイドが「日本に行った時このゴミ箱が無いのと
新幹線に旅行者用のスーツケースを乗せる
スペースが無い」とこぼしていた




人間てすごいですな~

マドリッドまでの帰りに小雨

明日は朝7時45分にホテルを出て
10時半の飛行機で帰国予定

翌日空港まで雨が降ってか渋滞
全員無事飛行機に乗れた

本当に楽しい旅行でした