八十四段 スペイン3000kmの旅
(その1)

スペインにやってきた
(ヒスパーニャ ウサギが飛び跳ねるの意味)
首都はマドリッド
面積は日本の本州と北海道と九州と四国とその周辺を
全部合わせて団子にしてその1.3倍をかけた広さ
人口は4800万人ほど
現在増加中

というのも
失業率26.8% 特に25歳以下のそれは51.5%
若い人は職を求めて国外に出る
しかしEU内ならどこに住んでもいいのということで
医療費が全て無料のこの国に多くの患者が集まる


教育費は6歳から16歳まで全て無料
大学費は医学部以外は年間5~6万
年間授業の半分が休みにしてあり 学生は自分で稼ぐ
教科書は全て貸し出し(ただし書き込みをすれば買取)
従って親は子供の学費は一切みない
出産費用はもちろん無料だが 1人出産すると2500ユーロ(約36万円 1ユーロ
145円で計算)いただけるという
(以後 薀蓄部分は全てガイドの話のメモ書きのため正否の責任はとれません)



関空から大韓航空でソウル近郊のインチョン空港まで 1時間40分
空港で5時間待ち そして同じ大韓航空でマドリッドまで14時間



インチョン空港も10数年前に来たときより
大きくて綺麗だ ハブ空港として売り出しているが
雪の性もあってか18時頃の割りには賑わいがない

マドリッドの時差は8時間
朝の6時着 寒い 真っ暗
ここの緯度は青森くらいときいて納得
迎えのバスに乗り込む



マドリッドで荷物を受け取るとさっそくケースが壊れている
これで3回目
添乗員に言うと「帰りの関空で処理します」
旅行保険を掛けているので持ち物の損害も補償される
1ヶ月ほどかかるがきれいに修理されて帰ってくる


さあここからバスだけの移動3000kmが始まる

1日目は暗闇のマドリッドをぬけ一路東端のバルセロナをめざす
途中「サラゴサ」まで315km 4時間
日の出は8時30分 日の入りは5時50分
サラゴサからバルセロナ近郊の今日の宿泊地「タラーサ」まで310km
合計625kmの移動



ところがこのバス 窓ガラスに青色が入っている
中から見ている分には全く解らない
問題は車窓からの写真が全て青くなる
新しいカメラなのでこんなものかなと思っていた

今回の旅の半分は車窓からの風景 帰ってパソコンで見ると
なんと これ!!
以後車窓撮影は全て「青」サングラス



315km延々とこの風景
殆ど全土が「放って置けば」鉄を多く含む赤茶けた荒野の様相



昼前に「サラゴサ」に着く 霙交じりの薄ら寒い
ここには世界遺産①の「カテドラル」や「聖母ピラール教会」がある

スペインには44の世界遺産があるが
今回はその内10の世界遺産を巡る

因みに日本は17である
スペインの観光客は年間約6000万人
一位はフランスの8000万人
2位・3位を中国と争っている
あとドイツ・イタリア・ギリシャなど
健闘はトルコの3500万人
タイの2500万人
日本は今年やっと念願の1000万人達成とか
なんでやねん!





街の広場ではクリスマス前の露天などが出て
賑わっている






「ピラール聖母教会」


「カテドラル」

このカテドラルと言うのがもうひとつ意味が解らない
元スペイン領だったペルーなどにも「カテドラル」見学
とあるが今回のガイドは司教が座る「司教座」がある教会を「カテドラル」
と言うのですと説明していた

内部は撮影禁止の為絵葉書を買う




ライトアップされた「聖母教会」



広場に面した庁舎(必ず国旗がある)の前でデモ
なんでも財政難で各種保険や公共費が上がるというので
反対のデモ
これは後の各地ででもみられた
因みに消費税は軽減税率もあるが
最高で21% 食料品などは5%のようである
(この夜ホテルの近くのスーパーで買い物をした)

昼食は近くのホテルのレストランで「メルルーサ」
なんてことはないタラのような白身の魚を焼いたもの



今回初めての食事とあって同席の人達と乾杯
グラスワイン・グラスビールなどこれから先のホテル・レストランでは2、5~3ユーロと安い
注ぐときにスペイン語で「タント タント(沢山 沢山の意)」と言うと多くなる

今回は全員で35名
九州・四国・山陽・近畿と広くから来ている
夫婦・友人・一人(7名)
「多いね」と添乗員に言うと
「そうなんですよ 皆さんよく研究されています

このコース 滅多に行かないところも入って滅茶苦茶お得なんです」
このことは最後まで何度も口にしていた
kantaは世界遺産の数が他のコースより3つほど
多かったので選んだ

昼食後はまた「サングラス・バス」で310km「タラーサ」へ



延々と「ラ・スベガス(平原群の意)」が続く
世界にはスペイン語も結構多いですよとガイド
「ロス・エンゼルス」
「エルニーニョ(子供達)」
「フィリッピン」はスペインのフィリップ2世の時に征服したから

イギリスの「エリザベス」や「ビクトリア」と同じじゃん

18時にホテルに着いた
この国の夜は遅い 夕食は全部20~21時からだった
バルセロナの手前28kmの道路沿いにある
お値打ち価格旅行の調整のようなホテル(以後も殆ど同じ状態)
グルメ旅行でも豪華旅行でもないしと
全員が割り切っていた



食事まで2時間あるので近くのスーパーに行った



「毎日」という意味のスーパー あちこちにあった
今回は様子見で水だけ買った(350ccで30円)

レジでは買った物をベルトコンベアーの上に自分で全部出して
計算してもらう 他の人と混じらないように仕切り板のようなものを立てる
袋は有料

物価は日本とあまり変わらないようだ
水・酒類は安いが野菜・くだもの類が高いように思う
この国では「コンビニ」が成功しない
日本のコンビニも撤退している
昔からある 「飲食も出来て日用品も買える」
心身ともに気さくな便利な店が圧倒的にある

トルコでも どこでも「チャイ(紅茶)」が飲めて
日用品や食料品が買えるからコンビニは無かった

シャワーの後 バイキングも軽く食べ
長旅の疲れとワインの酔いで6時15分の
モーニングコールまでゆっくりお休み

2日目
暗闇残る 朝8時ホテル出発
バルセロナ(28km)市内観光と
「タラゴナ」(100km)
「バレンシア」(260km)
宿泊はまたバレンシア郊外10kmの「パテルナ」
今日は398kmの走行

バルセロナの街に入る




闘牛場

バルセロナは人口160万
スペイン第2の都市である
地中海に面し気候もおだやか
1992年にオリンピックが開催されている



途中車窓見学はガウディーの「カサ・パトリュ」 左「カサ・ミラ」 カサは「邸」の意
現在も住んでいるので中には入れない
観光客がカメラ片手に周りをうろうろ
彼の作品は市内のあちこちにある

目玉は世界遺産②の「ガウディーの建築物群」
1882年から建設が続く「聖家族教会」に向かう

「教会」近辺にはバスが入れない
歩いて10分ほどのところに停車



向うの方にそれらしき物が




日本の彫刻家(外尾悦郎)が仕切っているブース



左はフランス人彫刻家担当のブース



右の壁に刻んである数字板はどこから計算しても
合計が33になる
33と言えばキリストが処刑され復活した年齢



中心の塔はまだ建設途中
右の写真の教会と黒っぽいビルの間に道があるが
将来このビルも道も無くなって教会になる



窓の白いのはステンドグラスが未完の部分
床はまだビニール張りだがすべて大理石になる


数年前ローマ法王が来られて「魂」が入り
正式な教会になった









130年前からの建設風景



設計図はないのでガウディーならこうしただろうなという予想設計
でその模型を造って教会の地下で制作
右は完成模型
全部で18本の塔があるが現在8本完成
これだけ時間がかかっているのは
今までは全部寄付金で賄われていたから

現在入場が有料になってから一気に金持ちになり
2026年くらいに完成予定

続いて世界遺産③建築物「カタルーニャ音楽堂」に行く



年間を通じて交響楽やジャズや伝統音楽が催され
20世紀始めのアールヌーボー建築として遺産に登録

建築群見学の後バスで東郊外の「モンジュイックの丘」
に行く
ここはバルセロナオリンピックのメイン会場など
数々の施設があり
ここからの眺望も良い
高さは185m
この坂を登る途中であの「有森裕子」が追い抜かれ「銀」となった
14歳の岩崎恭子の「人生最高」の金のプールもここにある



左写真中央に「教会」

昼食は港近くで「パエリア」を食べる





店内にぶらさがっているのは「イベリコ豚」








左は食パンに赤い香辛料を塗って焼いたもの味は?
右のプリン 多すぎるので残すと思ったが
表面はパリパリで中はトロトロ 全部食べた
パエリアはあまり好きではない 残す
ご飯はやっぱりジャポニカですな



レストランの表はヨットハーバー
裏は人口海岸
この海岸 すぐそばにオリンピック村があり
選手の為に作られた

さあバス!!
「タラゴナ」まで100km
地中海沿いに2時間ほど走ると



道路の際に世界遺産④「ラスファレラス水道橋」
がある
古代ローマ時代の物
これだけが世界遺産ではなく この周辺に
同時代の円形劇場や凱旋門など遺跡がある
休憩がてらのおまけの①

タラゴナから「バレンシア」まで260km
この辺はあの赤茶けたラ・スベガスに手を入れて
一面のオレンジ畑 一年に4回も収穫するという

オリーブ畑やコルク樫など延々と続く


右がコルク樫
コルクは木の幹の皮を剥ぐため 
9年に一度採取される
オレンジの木は取りやすくするため人の高さくらい
8月で最終の収穫を終える



バレンシアの町中の街路樹がオレンジの木
実がいっぱいなっている
これはすっぱくて食べられない

香りが強いのでジャムにする
そのバレンシアに入ったのは18時





バレンシアは人口80万人
スペイン第3の都市
地中海に面しているので一年中温暖なため
オレンジや米(パエリアの発祥地)の産地
サン・ホセの火祭りでも有名

世界遺産④「ラ・ロンハ」は15世紀のゴシック建築で
絹の商品取引所として使われた
この周辺は中世の町に迷い込んだように幻想的



「ラ・ロンハ」大きすぎて撮れない ゴメン!







人懐こい子供が「撮ってくれ」としきりにアピール














やっとスペインに来たんだなと感じた

現実にもどり今夜は郊外10kmのホテル






巡礼者のような旅人には贅沢は無い
電子レンジのスパゲティーと薄いポークと缶詰のフルーツポンチ
朝はバイキングで薄いチーズとハムは1人1枚づつとテーブルに書かれている

でもこのビール味が濃くて滅茶苦茶旨い
お湯がふんだんに出るのが救い 久しぶりにバスタブに浸かって
6時15分のコールに備える

3日目

朝8時出発
今日はいよいよメインのグラナダの「アルハンブラ宮殿」
ただしグラナダまで530km

宮殿は1日8000人しか入れない
全部予約制で入りる時間も決められている
16時からの見学である
途中昼食やトイレ休憩など挟んで3時半頃到着の予定




サッカー場やアーモンド畑 古城とすべて
サングラス たのしいな~♪♪



トイレ休憩のドライブインでオレンジのフレッシュ
が売られている
これは目の前で 2ヶくらい使って機械で搾り出してコップ1杯にしてくれる
3ユーロ
ちょっと高いが「偽装」ではないと思う


昼食はドライブインレストランで「タパス」
タパスとは おつまみ料理のこと
1皿で6人分



イカのリングにシイタケのオリーブ炒め
スペイン語でニンニクのことを「アホ」という
オリーブとアホが絶妙
ガイドが「雌馬のことを「バカ」と言うのですバカにアホを付けて焼きます」
といって笑わせる




卵焼きとコロッケとサラダとカステラに地元のビール



どれも旨かったし おつまみどころか満腹じゃ



レストランの外に何故か猫ちゃんがいっぱい


2時間ほど走ってトイレ休憩
この周辺は奇岩だらけ
ガイド曰く「アリゾナかカッパドキアに似てる」






洒落た店内なので写真だけ





やってきました アンダルシアはグラナダの街
街の上にはシエラネバダ山脈(雪をかぶった山の意)

世界遺産⑥「アルハンブラ宮殿」は手前の山の中腹



入り口で現地の日本人のガイド2人が待っている
今から2時間ほどの散策である

1団体は20名以下で 全員イヤホーンを使わないといけないという決まり
従ってガイド2名で 我々は2班に分かれた







「アルハンブラ」とは「赤い城塞」の意
この地の鉄を多く含んだ岩や土なのでそうなんだろう

スペインはイスラムとの関わりが大きい
このグラナダの先は英領ジブラルタルである
対岸のモロッコまで14kmの海峡である

モロッコには14km泳ぎ渡る訓練所まであって
この地域は絶えずイスラム勢力に占領されていた

13世紀の初めから1492年までの250年間
イスラム王朝ナスル王国だった

キリスト教徒に奪回されるも
この王宮はそのまま残された



























この天井はマホメットが洞窟でアラーの啓示を受けたことを
忘れないようにと洞窟を表している






サウナの天井









谷の向かい側にある夏用の寝室



右は野外音楽会場









「夏の寝室」から見た宮殿の夕景



ゴッホもよく画いた糸杉が似合う帰り道





この夜はグラナダ市内のホテル
18時半に着いて食事は20時
その間に例のスーパーでお買い物
部屋用のワインと水とおつまみとオレンジ(1ヶ40円)を買った
部屋も良く バイキングの内容も良く
今日からここで2連泊である

(オレンジは本当は1kg0.98ユーロだった
その表記がわからず1ヶの値段だと思って3ヶ買った
店員が何度も3ヶでいいのかと念を押していた
どこかに電話をして値段を聞いていたようだ
レジに多くの人が並んでいるのに申し訳ないな
と思いながら返事を待った

そういえば6~7ヶ入った袋があった
でも多いと思ってばらのを持ってきてしまったようだ
返事がきた
店員が待たせてゴメンねと言うように微笑みながら
レジを続けた
レシートを見ると0.98だった
3ヶで何グラムかめんどうだわな
結局1ヶ40円になったが それでも安くて旨いと思った)

明日は又6時15分のコール
おやすみ



 その2に続く