その37 (酸ヶ湯温泉)・大鰐温泉・日景温泉・ほっとゆだ温泉・泥湯温泉・子安峡温泉・天童温泉・(蔵王温泉)
                  (  )は再訪 

その2

陣場駅8時26分秋田行普通列車に乗るように宿から車で送ってもらう
秋田駅まで2時間
秋田から横手に乗り換えだが1時間20分待ちである
前回秋田の観光地をそこそこ周っている
駅地下の「八代目 佐藤養助」に行こうと思っていたが時間的にまだ食欲がわかない
駅から700mほどに城址があるので天気も良いしぶらぶら歩くことにした

いい休日日(日曜日)だ

さあ駅に戻り戦闘開始
ここから「陸の孤島」と思っているエリアに入る
秋田から大曲までは秋田新幹線と奥羽本線が並走する
新幹線は大曲・角館・田沢湖・盛岡と行って 盛岡で東京まで繋がる
奥羽本線は大曲から新庄まで普通列車のみである 大体1時間に一本
新庄からは山形新幹線が始発で東京まで行ける

取り敢えず横手まで行く
横手から北上線に乗り換え「ほっとゆだ」まで行くのが今日の日程
横手では1時間20分待ち
普通列車でごとごと走っていて横に急に新幹線が現れたらびゅくりする  サメの襲撃?!

横手駅から徒歩15分ほどに「横手市ふれあいセンターかまくら館」がある

横手市もいろいろな観光地がある
後三年合戦金沢資料館・横手城と横手公園・武家屋敷通り・石坂洋二郎文学記念館など
ゆっくりみれば1日はかかるだろう
興味深いのが「かまくら体験」である

JR横手駅


5ヵ所共通で100円だって
時間が有れば全部行ってみたい


分厚い冷蔵庫の扉を開けると
生まれて初めての体験 ワクワク

これは「家」そのものなんだ きちんと神棚がある

結構分厚いざらざらでコンクリートの様にカチカチの氷
足が冷たくて 長くは居れない



駅の前の樹木にはもう雪対策用がされている
兼六園のような軟なものではまにあわないのか木材で固定している
北上線は横手市と北上市を結んでいる 大体2時間か2時間30分に1本出ている
以前盛岡の方から北上市に行き 夏油温泉に行ったことがあるがその先には乗ったことは無い
今回は横手からほっとゆだまで乗る
この沿線は将に紅葉のトンネルである ほっとゆだの一駅向こうが「錦繍湖」
今回行けなかったのが残念

駅舎の半分は日帰り温泉になっている 地元の人が駅前に車を停めて入りに来る

駅前には列車の時間に合わせてコース別のコミュニティーバスが待っている
今夜の宿は湯田温泉郷の中の湯川温泉「高繁旅館」である 
料金は一律200円で乗る時に泊まる宿名を言えばそのまえで降ろしてくれる
4名程が乗ったが高繁旅館は一番山奥なので最後に1人になった
この「高繁旅館」はこの地域では一番規模も大きく高名なのだが
NETを見ていると2020年に宿の客が1名レジオネラ菌で死亡している
それをみて少し躊躇ったが 現在はそれなりに対処されているだろうと予約した

レジオネラ菌といえば皇室御用達の宿 福岡県二日市温泉「大丸旅館」も 結局社長が自殺した
あんな湯量が多く 風呂の下から湧き出していたのに そりゃ掃除なんかする気にならないと同情する
菌恐し
松田忠徳先生の「新・日本百名湯」の一説に『湯川には現在20軒程の旅館がある。
北上川に合流する和賀川の支流、小鬼ヶ瀬川沿いに、出途の湯、中の湯。奥の湯の3つの温泉場があり
、泉質も異なる。湯川の最深部、奥の湯の入り口に立つ「高繁旅館」は鉄筋6階建て。一見、ありきたりの観光ホテル
の様な外観だが、「1月から3月は全館が湯治客で埋まる」岩手を代表する湯治の名門だ。』
と書かれている
又『温泉は本来、健康に寄与するもの。加水しない。加熱しない。ろ過循環しない」の三原則を守ることにつながり、大正初期の
創業以来変わることのない薬効を維持しているとある』
そうかそれが今回仇になったんだ
先の「大丸旅館」も塩素投入や循環を非常に嫌っていたという 
まあ人の手で小まめに湯をぬいてブラシで掃除すればいいのだが・・・・

そうかここは岩手県なんだ

北上線沿線途中の錦繍のトンネルもすばらしかった(学生等客が多く写真をとれなかった)
が この谷筋も紅葉ている

6階の部屋の窓から
食事までにさっそく風呂に行く

加温・加水・循環をしていないとあらば素晴らしい湯だ
湯船も深い 相当の湯量だ 
それにしても「黄金風呂」て趣味が悪い 金色のタイルを貼ってあるだけ
しかも所々タイルがはがれている 大正の時のままだろうか
露風風呂に行く

ほんとうに湯量が多く素晴らしい この湯をぬいて掃除も大変だ
家の小さな風呂でも大変なのに 頑張ってください

夕食の量を見てこれは絶対食べきれないと思った
2品は全く手が付けられなかった(係の人に謝った)

キンキの唐揚げ滅茶旨い こちらでは正月に食べるそうだ

こんな物が置いてある個室で食べた
じじいはクレーマーではないがどうも居心地が悪い
部屋の入り口にも「大阪 ○○様」と大きく貼りだされていた
今時 客の情報を大ぴらにする宿も珍しい
一度 熊本の宿泊宿の玄関に大きく「〇〇様」と書いてあり吃驚したことがある
これは何故書くんだろうか 昔は当宿にはこんな所からこんなにも多くの人が来てますよ
というアピールの為だろうか

しかし今夜の客はどうやら2組のようだ
久しぶりに人にも出会わず ほぼすべて独り占め状態だった

5日目

ほっとゆだ駅10時39分発横手行に乗る
バスは10時10分に来るが駅周辺を散策したいので
1本早いバス8時55分に乗ることにした

朝食はぐっと控え目 じじいはこれで充分



宿の横に源泉が湧き出ている

早く来て正解だった 1時間ほど駅周辺・川筋を歩いた 

もうどこでシャッターを切っても紅葉である

再び横手に帰って来た 
奥羽本線新庄行きが出るのは30分の待ち合わせ
湯沢駅には20分位で着く

湯沢駅も周辺は駅前商店が立ち退いて整備中なのか以前来た時と大夫変わっている

ここから約30km周辺に秋田栗駒山の麓「大湯温泉」「子安峡温泉」「泥湯温泉「秋の宮温泉」
そして駒ケ岳の中腹には「須川温泉」がある
「須川温泉」は岩手県一関から2度行ったことがある「大湯温泉」にはこの湯沢から一度来ている
その時 勉強不足で「子安峡」「泥湯」「秋の宮」等知らなかった
本当にもったいないことをした
その後何度かチャレンジしたがコロナや大雨で来れなかった
 この地域は10月末で交通機関が縮小される(雪の為道路が閉鎖される)ので10月中に来たかったが
宿が全くとれなかった
11月に入って宿が空いてきて なんとか繋がった ただし子安峡温泉は全く空きが無く
結局 湯沢駅近くのホテルの予約になった
泥湯温泉の宿から予約してもらって観光タクシーで行く
30kmを普通タクシーなら1万円はかかるが観光タクシーなら「泥湯」まで2000円
ただし運行時間が決められているので湯沢駅で1時間の待時間

前回も「大湯温泉」に行くのにこの駅前のベンチでバスを長時間待った
隣にいた老婆と湯沢の酒造りなどのお話をしていた
今回は2人の老婆が会話をしているのを聞いていた
「又 バスが減るんだ 本当に不便だ」「うんだ そうだってね」「困ったもんだ」
本当に公共交通機関がどんどん無くなっていくのは旅行者にとっても大きな損失である
菅(すが)元総理大臣の地元でもこんな状態だから・・・

ついでに伝うと
大曲から新庄までの新幹線構想がある いや あったらしい
しかしまともに作れば5000億円 山形新幹線方式の在来線使用方式なら
500億円 ただし奥羽本線の在来線路では重たい新幹線車体はもたないという
話は頓挫しているのか 進展しているのか 見守りたい

観光タクシーで「泥湯温泉」に向かう途中運転手さんにお願いをした
「泥湯温泉」の後ろの山にどうしても行きたたい地獄がある
「川原毛地獄(かわらげ)」である
東北三大地獄(恐山・玉川・川原毛)の一つ
宿からの距離は1km足らずなのだが急な坂道と最近の熊問題で
山道を歩くのは極力避けたい
ほんとうはその地獄から徒歩20分にある「大湯滝」にも行きたかったが
ここは完全にクマ出没感が強いのと この時期は寒くて湯滝には入れないので諦めた
そして泥湯温泉から16kmの「秋の宮温泉」も更に交通事情が悪く又近年温泉湯の温度が低下して
ボイラーを入れるのにクラウドファンディングで募金を募っていたりと ここも諦めた

観光タクシーとは別料金でお願いした
運転手の了解を得たので 宿に寄り荷物を預けがてら その旨を伝えた
途中ものすごい坂だ これはとても登れない 頼んで良かった
 

辺りは硫黄の臭いが充満している
風の無い日は恐い
殆どの所は立ち入り禁止になっている



ガスで余計に変人になりそうなので退散
タクシー代は倍かかったが ガスや熊で死ぬことを考えれば安いもの 大満足
かつて「泥湯温泉」に宿は数軒あったが火災などが有り 今は「奥山旅館」一軒のみ
1日1部屋だけ一人旅を受けてるので 今回の旅はこの宿の予約を中心にスケジュールを組んでいる



周りは硫黄の吹き出す山の谷底に有る
宿の中も外も硫黄臭がきつい
TVや冷蔵庫がすぐ壊れるので設置されていない 将に地獄の入り口だ


本館の前の小地獄の横に露天風呂がある

露天風呂の源泉
(2005年12月29日雪に覆われたガスの吹き出し口に落ち込んだ2人の子供を助けようと
両親も飛び込み一家4名が硫化水素事故で亡くなった
ご冥福をお祈りします)

そいいえば 玉川の地獄と温泉 恐山の地獄と温泉も良く似てる

TVは無いがWI-FIが繋がるので助かる

即 風呂に直行


そしてもう一度浴衣を着て向かいの露天風呂に行く


地球を独り占めした気分
食事も美味い

今夜の客は4人の1家族 ペア―の2組 じじい1人







そして感動は
「しゅんぞう堂の稲庭生うどん」 だいこおろしと冷汁かけ
「八代目 佐藤養助」が食べられなかっただけに最高に美味い
明日湯沢市内で泊まるのでこの「しゅんぞう堂」の場所を尋ねたが
「ここは爺さん1人でやっていて旅館などに収めているだけなんです」
佐藤養助の本店は稲庭の道路沿いにあるのだがバスが2時間に一本なので
なかなか行けない
湯沢市内に湯沢店があるが夜は焼肉屋に変わるようだ
一口でも生稲庭うどんが食べれて良かった

明日はタクシーを手配してもらって16km離れた「子安峡と子安峡温泉」に行く
本来10月末までバスが有ったが今は来春までもう無い
来る前にメールで宿に相談していた
宿は3つの案を出してくれてそこから選んでくれという
➀湯沢駅からタクシーを呼び直接「子安峡」
②11時の観光タクシーで湯沢駅まで戻りバスで子安峡
③観光タクシーで湯沢駅まで戻りバスで須川温泉まで行そこからバスで引き返す
少し割高だが時間に制約の無い普通料金のタクシーを選択した
明日9時30分に迎えに来てもらう

6日目

昨夜は大雨だった  午前中には止むという予報だが

大根煮と林檎のスムージーが滅茶美味かった

タクシーで30分 車が交わせ難い細い山道
ここをバスが通るのは雪積時や氷結時は無理だ

紅葉と温泉で多くの人を集める
例年は10月中頃がピークだ
橋の上からの景色と深い渓谷の遊歩道を歩く
途中岩の割れ目から激しく湯気が噴き出ている 歩道を歩くのも躊躇うほど音と蒸気が激しい
なんとか雨は止んでいるが・・・






すさまじい音


上の道路までがまた大変 汗びっしょり
上がったところに 立ち寄り湯の出来る旅館がある「多郎兵衛」

フロントの女将さんに「立ち寄り湯お願いできますか」「はい どうぞどうぞ 500円です
お風呂は内風呂・露天・山上の湯と3つ有ります どれでも好きにお入りください
それぞれ別になっていますので その都度服を着ていってください」とにこにこ笑いながら
愛想よく丁寧に説明してくれる
「すみません本当はこちらの宿泊を予約したかったんですが連日満室で
他の宿も全部駄目で今夜は駅近のホテルに泊まるんです」と言うと
「申し訳ないですね この辺の宿は部屋数が少ないのでどうしてもね
その分ゆっくりお入りください」と泣かせる
施設は完璧だった 源泉も2~3本持っているらしい いい湯だ

露天に入っていると結構強い雨が降り出した


ここも雪対策にビニールをプール代わりにして雪を解かすんだ
なんだかんだで服を着たり脱いだりして雨宿りと次の温泉までの時間調整に2時間も滞在してしまった
女将さんに「すみません長湯をしてしまいまして」
「いえいえ 又お越しください」   また涙
「多郎兵衛」から50~60m行くと「子安温泉共同浴場」がある
まだ少し雨も有り バスの時間まで2時間近くある
覗いてみた 無人だった 入湯料500円 TVモニターで入金の様子が映されている

奇麗にまとまっている


共同浴場の源泉
少し雨宿りしてバス停までもどる
足湯の所に3~4人いたので一緒に座った

紅葉を見ながらバスを待った
湯沢駅まで約1時間 途中稲庭の「八代目本店付近には車が一杯止まっていた」
降りたいが又バス2時間待ちだもんね
駅からホテルまでは6分 歩いてしっかり時計で確認する
明日のホテルの朝食は7時から 湯沢駅7時37分の列車で天童まで行く
バイキングなので荷物や清算を事前に完了させて7時20分に出れば間に合う
切符は6日に買っておいた

湯沢ロイヤルホテル 値段の割にはせこい部屋
フロントのチェック時に抽選が有り「ワンカップ酒」が当った?
外に出て弁当を買いに行く

この旅も今夜で最後だ よく頑張った自分に「ワンカップ」で乾杯


7日目

朝のバイキングにも「稲庭うどん」と書いてあったの御飯代わりに2杯取ったが
これは只の「うどん」だった
レストランには2~30人で満席
こんなにも泊まる客がいたんだと吃驚

7時37分の列車は通勤通学で満席だった
終点新庄で乗り換え 山形県だ

山形新幹線の始発駅新庄から東京行きに修学旅行生だろうか お母さんも数名見送りに来ていた
何気なく見ていた なにかの民謡が出発の合図だった
スケジュール表を確認したら今の列車に乗る様になっていた
普通列車でいくものとばかり思っていたのだ あらら
20分待って普通列車が来た しかし天童には予定より30分遅れだった
やはり新幹線と言えども共同使用では余り速度も出せないようだ

天童に着いてすぐに構内の観光案内所に行き自転車を借りた
予定では2ヶ所の温泉を周るようにしていたが30分遅れたので1ヶ所にする
天童温泉は駅から徒歩20分位の所にまとまっている
田んぼだった所から湧き出したという
将棋の駒や大鍋のいもの煮っころがしでも知られている
詰将棋てか



大きな温泉宿が並んでいる
目的は「共同風呂はな駒荘」

65才以上は250円 マイナンバーカードを見せたら受付のお兄さんが「そんなのいいですよ」と快く笑う
じじいが5~6人入っていた 奇麗な施設だ 良い湯だ

写真は「はな駒荘」HPより
駅に戻り自転車を返し今度は間違いなく11時51分発新幹線で山形まで行く

全車指定のはずなのに何故買えたんだろうと思って切符を見たら
(立席)と書いてある 乗車賃が240円で特急料が760円 初めて乗ったが訳わからん
乗っている時間は10分 これに乗らないと最後の予定「蔵王」の行程が進まない
山形駅東口から蔵王バスターミナルまで40分 ほぼ満席だった
前回は中央ロープウエーに乗るも霧で一寸先も見えなかった
今回はそのリベンジと蔵王温泉が素晴らしかったのでロープウエーに乗れなくても
温泉に入って山形空港から帰ろうという魂胆
ところが昨夜スマホ情報で中央ロープウエーが点検の為6日から休止
スカイロープウエーのみが動いているらしい
来る前に友人が「ドッコ沼」もいいですよと教えてくれた
そうか合唱組曲の「蔵王」第4楽章に「どっこ沼」がある
何度か歌ったことがあるが沼には行ったことがない
天気が良ければ是非行ってみたい ということなんだが さてさて


バスターミナルからきつい坂を15分ほど歩く
ロープウエーは待ち時間は無い この時期乗る人は殆ど無いが 動いている

紅葉も吹き飛んで雪も樹氷も無い
こんな写真も特異的だろう
ロープウエーも独り占めだ

山頂駅から池まで徒歩5分


蔵王温泉大露天風呂
心臓が止まるほどきつい坂道の上にある ここが最後の温泉


前回より乳白色が少なく感じたが相変わらず素晴らしい

駅に戻りハンバーグとコーヒーで腹ごしらえ
新潟空港迄のリムジンバスを待つ(一日数便の飛行機の時間に合わせてバスは出る)
乗り遅れたらタクシーしかない
空港は天童市の郊外にある


大阪の街の灯が見えてきた

旅を終え公共交通機関のさらなる衰退が旅行者の問題では無く
その地に暮らす人々にも深刻な問題となっている
りっぱな高速鉄道や高速道路などインフラを作っても
それを上手く利用出来るソフトが出来ていない
仏作って魂入れず が現状なんだ ということを強く感じた
それにしても良い湯 良い紅葉 良い人達
に巡り合へ 素晴らしい旅でした