番外編その7 北陸加賀温泉郷総湯(共同風呂)巡り
年末になり大陸からの寒波が来ている
北陸の雪と温泉に行きたくなった
加賀温泉郷の総湯(共同風呂巡り)は「その24「芦原温泉」編で計画していたがコロナワクチン未接種
でもあり中断していたがコロナの隙間を狙って決行した
1日目




湖西線で京都駅ー今津ー福井ー加賀温泉まで2回乗り換える
琵琶湖と福井の県境は雪が残っている
湖東の関ケ原の方は毎年新幹線の運行に影響がでるほど降雪がある
平地の福井市に近づくとほぼ雪も消えかかる
車窓からの風景を見るのが大好きである 何時間でも見ていられる
山の形 家の構え 川の流れ 人の乗り降り 勿体なくて特急料金を払ってまで車窓風景を短く出来ない




北陸新幹線は加賀温泉にも停車するようだ 途中「敦賀駅」「芦原温泉駅」も建設途上だった
どこも在来線と同じ場所だ 地元の綱引き合戦が想像できる
駅前から山中温泉行きの路線バスに乗る(観光地巡りキャンパス号は2時間に1本の為使用せず)
山中温泉総湯「菊の湯」前で降りる ここは「温泉巡りその3」で一度来ている
温泉町の大凡はその時歩いたので今回は総湯だけにした
以前と印象が大きく変わっていた
以外に「菊の湯男湯」が小さくみすぼらしく見えた
そして何よりも町に人がいない



(上の風呂の写真はNETより)

「総湯女湯」と「山中座」
先日訪れた山鹿の「八千代坐」と「さくら湯」のミニ版のようだ
ホームページの問い合わせ先が加賀市役所になっているので市営かその団体が管理者と思われる
男女別の共同風呂も珍しい

温泉の入り口に入浴券の自販機がある
460円を入れて風呂番の叔母さんに渡す
湯は透明で湯量が多く熱い(源泉69℃ ナトリウム・カリウム)
10名程のじじいの仲間入りした
今はどこも同じようだが公共交通 特にバス交通がズタズタである
加賀温泉駅前からの観光巡りバスも4コースの内3コースが中止
残りの1コースも半分の本数に減便 今迄1時間に1本が2時間に1本となっている
ということは1ヵ所に降りると次は2時間後にしか来ない
鶴仙渓を覗きたかったが山代温泉行きのバスが来る
1時間ほどの滞在だったが熱い湯に楽しんだ
山中温泉から20分ほどで山代温泉に着く
ここの総湯は「古総湯」と「総湯」が道を挟んで向い合わせにある
今日は山代温泉の湯快リゾート彩朝楽に泊まる
ここは全国の有名宿を居抜きで取得して設備は豪華 食事はバイキング形式やセルフ形式で
安価にして食べて寝るだけなら結構な宿
只 客の多い時はバイキング会場や風呂場やフロントが混んで 特に若いグループが多いので
落ち着かないなど 最近は使っていなかった
宿に入るまでに総湯から歩いて5分の所に「魯山人寓居跡 いろは草庵」に行く
こんなところに魯山人がいたとは
因みに魯山人の魯とは(おろか)と読むらしい










そろそろ総湯にゆこう
総湯の前に「一力」に似た建物がある 近づいてみると「星野リゾート界」である
年末ジャンボが当たったら「界」の全国制覇したいものである

山代「総湯」も入浴券は自販機で460円である

「総湯」の横に足湯がある
そこが山代温泉の源泉である



源泉の写真を撮ろうとしたら2人の40歳くらいの男性がペットボトルに湯を入れていた
終わるのを待っていると茶髪のお兄さんが「写真とるんか」と言って湯を入れるのを中断して
撮らせてくれた
「有難う この湯は飲めるんですか」
「おお 飲めるし家に持って帰れば風呂になるぞ~」と笑う
「ここは24時間湯が出ているんですか」
「いや 夜は湯を止めて入れないよ そうしないとホームレスの溜まり場になるから
そういう俺も元ここの住人やった 今は2軒の家持や」と言う
「へ~よう頑張ったんだ」と言って別れる
止めてあった車には配管や工事道具が満載だった
人は見た目だけでは・・・・
(2枚上の写真をみると2人の後姿が写っていた)
「総湯」は又10数名の同窓会模様
平日の寒い日に来る人は大体決まっている

(写真はNETより)
中は明るく清潔そう 奥が温湯でやはり熱い
山中温泉と殆ど変わらない でも源泉は違うんだ
もう時間に制限は無いので長く入った
汗だくで向いの
「古総湯」に行った



しかし「女湯」の入り口はあるが「男湯」が無い
ここも男女に別れているんだと思ってもう帰ろうとしたら風呂番の叔母さんがいたので
「ここは男湯はないのですか」と聞く
「あるよ でも入るだけだよ」と言う 意味不明
「湯には入れるが中で体や頭は洗えないよ」と言う
温泉で体を洗うのは温泉マニアの禁忌だ
折角の有難い成分を石鹸で洗い流すなどいたしません
「はい わかりました」と言って500円を払う(ここは40円高いのだ)
貴重品をロッカーに入れようとすると叔母さんが
「そんなんいらんいらん 今あんたが1人きりだから 思う存分入っておいで」と言う
風呂場まで案内されて入ると 湯船の横に脱衣場があるので浸かりながらも脱衣場が見える
「この上が休憩室になっているから自由に使ってください」と言って出ていく
まあ その豪華さに驚いた ステンドガラス・タイル・板張り・・・
しかもお湯の質が最高に肌に沁みる
いくら浸かっていても人が来そうな気配がない
まさかこんな大衆風呂で「浸かり撮り」ができるとは





本当に素晴らしい湯だ
休憩室に上がって汗の引くのを待つ

明治19年の「総湯」

休憩室から向いの「総湯」がよく見える
叔母さんに「最高の温泉でした ここの湯は「総湯」と又違うね」と言うと
叔母さんは「そりゃここは源泉そのまま 「総湯」は温泉のエキスが入っているだけだよ」と言って笑う
40円の違いで殆ど客が来ない湯守の叔母さんが本音で教えてくれた一言だった
「古総湯」に入るのを止めていたらと思うと・・・・
少し小雨が降って来た があとは宿に入り食べて寝るだけ

16時30分頃宿に着いた 客の姿もフロントにも誰もいない
暫く待つとフロントの女性が出てきて手続きをして5階の鍵をもらう
部屋は何と !思わぬグレードアップサービスである
時々 その日部屋が空いているときに同様のサービスをしてくれる宿もあるが
今日は最高級に近い部屋ではないのかな アンケートに思い切りお礼を書いておいた

洗面も風呂もトイレも2倍のスペースだった
食事は18時から 今日は宿の風呂はいらない 心地よい暖房で寝てしまっていた
館内放送で目が覚めて食事会場に行く
ビニール手袋とマスクでビュッフェ もう慣れてしまった
多い時は100名~150名程の客があるだろうに
今日は10名ほどだった
広い食堂にぽつりぽつり これでも食事の用意をしないといけない宿
ほんとに客としてもなんとも言えない こんなにみんな真面目に頑張っているのに・・・・


寿司飯が美味かった
2日目
朝6時半に目覚めた
宿の風呂に行く




まあまあやね


何か音がしている そうか省力化でロボット掃除だ
宿の近くから観光地循環バスが出る
料金は1日乗り降り出来て1100円 1駅でも1100円である
目的の「那谷寺」までは此のバスしか行っていない
加賀市から小松市に行く
マイクロバスだが3~4名の客
女性のガイドが乗っていて案内してくれる
「ふれあい公園」で女性3名が降りた
ここでは漆塗りや陶芸や金箔などの実演と体験が出来ると言う
20分ほどで那谷寺に着いた バスは2時間後に来る
もう何十年前に来たことがあるが覚えていない


「那谷寺」(なたでら)の由緒によると
『那谷寺は十一面千手観音、白山比咩神、自然の岩山洞窟を本尊とする寺院で、もとより神仏をともに祀ってきた。
本殿は洞窟内にあり、古代より人の魂の輪廻転生の場、禊再生、胎内くぐりの聖地にあり、自然の教えを大切に
し境内を心を癒す天然の道場とした。
奈良時代の初めの養老元年(717年)に泰澄神融禅師により岩屋寺を開山して、後に吉野山より自然智の教えをもたらした。
那谷寺とは花山法皇の改名による。法皇は晩年この地に滞在され、境内全体を、観音浄土不陀落の山の如き庭をつくられた。
中世、兵乱により堂塔はことごとく焼失、ほとんどの建物は江戸初期の寛永十七年(1640年)加賀藩主前田利常公の寄進によるもの
で、現在七体の国重要文化財建築物と広大な二つの旧名勝指定園がある。』









受付からここまで全く一人も出会わない
流石にこの岩屋胎内巡りは一人で入る勇気はなかった

















由緒の如く圧倒的な自然美に驚くばかり
多くの庭を鑑賞しているが「桂離宮」や「修学院離宮」等と同様の感動を覚えた
特に苔の美しさはこの地の気候と地勢でしか造り出せない物だろう
自然の森は巷のLEDのイルミネーションの森よりも遥かに長く楽しめる
寺前の茶店が臨時休業とやらで30分程バス停の寒風に晒された
次はここから10分足らずの「粟津温泉」の総湯に行く
「粟津温泉法師」は「温泉巡りその3」であるように一泊している
その時は往復宿の送迎だったので「総湯」も温泉町も知らない
当時から粟津温泉は寂れが感じられた
今回はもう悲惨としかいいようのない光景だった
「総湯」だけでは次のバス迄の2時間はもたない 入浴の前に1時間ほど散策をした

後ほど訪れる粟津総湯 少し小さい

1300年の歴史ある温泉宿「法師」(KANTAの温泉紀行その3参照)

町の案内を見ながらの足湯60℃の熱い湯がでている
それにしても静かだ





人どころか生物の気配が無い
温泉が見渡せる裏山に登る








ふふふ じじいは何回鳴らしても無理っちや


1時間ほど歩いた ぼちょぼちょ最後の温泉にいきますか
ここも同じように自販機で入浴券460円を買う

こじんまりとした円形の浴槽があるだけ 10名程の同窓生に混じった
昨日の総湯の入り口に明日22日は「柚子湯になります」と書いてあった
1日違いで残念と思っていたら
今日の総湯で5ヶ入りの柚子袋が10ヶも浮かんでいた
なんとなく気分もホッコリ
NETで柚子湯の由来を調べると余りはっきりしないが通説として
『冬至に柚子湯に入る習慣は「江戸時代の銭湯」から始まったと言われている。そもそもなぜ柚子湯にはいるのか
その答えの一つが語呂合わせ。「冬至」を「湯治」、「ゆず」を「融通」に置き換えて、「湯治で融通よく」という
語呂合わせから柚子湯に入る習慣が定着したと言う。
もう一つ言われるのは「邪気を払う」。湯に浸かること自体お清めの意味があるのだが、そこに香りの強い柚子をいれることで邪気を
払う効果がプラスされるという。』
それならもう十分邪気を払いましたよ
今回 本来の温泉町の有り方即ち共同風呂が中心にあり
その周りに宿泊宿がありその風呂に周りから集う それによって限りある「温湯」という資源を
守っていく そんな体験をしてみた
加賀温泉駅まで30分 予定通りバスは到着した
米原からの快速がのろのろ運転 京都駅には40分遅れ 大好きな車窓風景が長く見れて
何もかもハッピーなエコ温泉ツアーだった
了